子供の日焼け処置とは?痒みや湿疹のある時は?長袖は有効なの?
赤ちゃんの頃にくらべ、ずいぶん皮膚も強くなっているとはいえ、大人に比べるとまだまだ弱い子供の肌。
大きくなって、友達と外で遊ぶようになるとお母さんの目も行き届かなくなってきます。
しかし、夏の紫外線に一日中さらされているというのは心配でもあります。
遊びに夢中になった子供に、日焼け止めを塗り直す余裕があるはずもなく…
夏場、いつものように帰ってきたら日焼けで真っ赤になっていた!
という事態に。
そんな時にも慌てず処置できるよう、きちんとケアを覚えておきましょう。
子供が日焼けをして帰ってきた時の処置とは?
皮膚が赤くなったときは、一種の火傷状態です。
放っておくと水ぶくれや、皮がむけた傷口から化膿する場合があります。
軽いうちに、お家で対処しましょう。
炎症を起こして赤くなった皮膚は、まず冷やしてあげる事が大切です。
タオルを濡らしてかたくしぼり、患部に優しく被せて、しばらくそっとしておきましょう。
この時、決して擦ってはいけません。
子どもの皮膚は大人より薄く、繊細です。
タオルがぬるくなったら、こまめに代えてあげて下さい。
あまりにも身体が熱くなるようでしたら、氷をビニール袋に入れて、タオルの上から当ててあげましょう。
直接氷を肌にあてると低温やけどになる事がありますので、避けて下さい。
水風呂などで直接水に浸すのは、水ぶくれなどが出来てしまう事があるので避けましょう。
熱冷まし用冷却シートも、日焼けした肌には良くありません。
また、日焼けで赤くなった皮膚は、乾燥した状態でもあります。
十分冷やした後は、刺激の少ない美容液やクリームで保湿しましょう。
先述したとおり、日焼けも火傷の一部ですので、アロエローションまたは馬油(バーユ)がおススメです。
もし皮がむけても無理やりむいてはいけません。
皮膚が荒れ、傷口からバイ菌が入る事があり危険です。
状態によっては、化粧品やオイルではなく炎症を抑える薬が必要な場合があります。
一晩経っても赤みが取れない場合や、水ぶくれができた場合などは皮膚の奥までダメージを受けていることが考えられますので、すぐに皮膚科を受診してください。
子供が日焼けを痒がる?赤い斑点は湿疹?日射病の判断は?
まれに、痛みではなく かゆみ を訴えてくるお子さんがいます。
かゆみは痛みの一歩手前と考えて下さい。
掻くのを我慢させるのは可哀想ですが、掻くと痛みに変わったり、傷になってしまいます。
かゆがるからといって、かゆみ止めの薬を塗るのは避けましょう。
日焼けで敏感になった肌に刺激となってしまいます。
こちらも対処法は日焼けと同じ。
濡れタオルなどで冷やしてあげると、かゆみも治まってきます。
赤い斑点は、日光による 湿疹 だと考えられます。
こちらは、日焼け止めで防ぐのは難しいそうです。
近年増えてきたために原因がまだはっきりと分かっていないので、治療法も確立されていません。
現在の対策は「日に当たらないこと」。
湿疹の範囲が一部分の場合は患部を冷やし、保湿をすることでケア出来ますが、広範囲に見られる場合は注意が必要です。
すぐにお医者さんに見せるようにしましょう。
まずはアレルギー科、もしくは皮膚科で診てもらってください。
また、日焼けをして帰ってきて、少し熱を持っているようなら軽い 日射病 が疑われます。
意識がはっきりして元気な場合は、日に焼けた肌を冷やすついでにおでこも冷やしてあげて下さい。
意識がもうろうとしている場合は、寝かせて、頭と脇の辺りを冷やします。
吐き気を伴い、症状がひどくなるようならすぐ病院へ行きましょう。
最初は元気そうに見えても、晩御飯の後やお風呂上りに重症化する場合もあります。
普段よりひどく日焼けをしているような場合は、お子さんの様子に十分注意してあげて下さい。
子供の日焼け対策に長袖は有効?
日焼け対策に長袖は有効かもしれませんが、汗をかいてもその汗が風に触れないので体温を下げるという本来の機能が低くなってしまいます。
子供は体温調節がまだ未熟な事もあり、長袖を着せる事によって熱が内にこもり、熱中症になる恐れもあります。
子供のうちは、風通しの良い半袖の服を着せ、こまめに日焼け止めを塗ってあげるのが良いでしょう。
そとに遊びに行って、日焼け止めの塗り直しが難しい場合は帰って来てからのケアをきちんとしてあげて下さい。
しかし長袖同様、ノースリーブも避けましょう。
脇の辺りは汗がたまりやすく、風が抜けにくい部位ですので「あせも」になりやすいです。
脇をしっかり隠し、風も入る半袖がおススメです。
また、素材は綿100%ですと汗をかいた時の吸収は良いのですが、乾くのが遅いので汗が冷えたり、あせもの原因にもなります。
綿の他にポリエステルが混ざったものの方が、汗をかいた時でも軽くて良いですね。
まとめ
太陽の紫外線は、地球の成層圏にあるオゾン層が遮ってくれています。
しかし年々オゾン層は破壊され続け、昔に比べて紫外線量は確実に増加しています。
そのため今は、日焼け対策、特にまだ皮膚の弱い子供にはお肌のケアが必要だと考えられます。
ですが、これからもそんな環境で生きて行かなければならない子供のために、ある程度環境に慣れさせる必要もあります。
あまり細かく考えず、紫外線対策を気に留める程度の感覚で徐々に、子供の皮膚を慣らしていくのが良いと思います。