竜巻注意報が出たらどうする?竜巻が発生しやすい時期と場所
最近よくテレビで見かける竜巻注意報。
ですが、そもそも竜巻注意報とは何なのか。
発表されたとして、何をどう活用すればいいのかはあまり知られていません。
今回は、この竜巻注意報が発表された場合の対処や竜巻の発生しやすい時期や場所について記載しました。
竜巻の発生メカニズムや前兆については、サイト内記事『竜巻の防災 発生の仕組みと時期 前兆は?屋外と屋内の避難対策とは』を参照ください。
竜巻注意報とは何?有効時間はある?
そもそも竜巻注意報とは何なのか。
まずはそこから説明しますね。
竜巻注意報とは、正式には「竜巻注意情報」といい、気象庁から発表されます。
気象庁では
積乱雲の下で発生する竜巻、ダウンバーストなどの激しい突風(以下「竜巻等」)に対して注意を呼びかける情報で、雷注意報を補足する情報として、各地の気象台等が担当地域を対象に発表します。
気象庁HPより
つまり、
という事です。(笑)
ちなみに有効時間は竜巻注意情報が出た時点で一緒に発表されますが、発令からだいたい1時間とされています。
なので、それ以降もまだ注意が必要な場合は次々と竜巻注意報は更新されます。
竜巻注意報が出たらどう対処したらいい?
では、竜巻注意情報が発表されたら具体的にどんな行動をとればいいのでしょうか。
気象庁では、
※ 竜巻等の現象は、発現時間が短く、発現場所も極めて狭い範囲に限られますので、竜巻注意情報が発表された地域であっても必ずしも竜巻等に遭遇するとは限りません。-中略-竜巻注意情報が発表されても空の様子に変化がないことが確認できれば、直ちに安全確保の行動をとる必要はありません。
気象庁HPより
つまり、
■ 周囲の空の状況(暗くなる、雨や雷、雹が降るなど)に注意して下さい。
■ 積乱雲を見つけたら、身近な建物に避難して下さい。
※ 異常がないなら今から1時間ほど外の様子に気を付けていればいいですよ。
特に、夏に雹(ひょう)が降ってくるなどは竜巻が起こりやすい状況でもあります。
突風や雹は傘では太刀打ちできませんので、すみやかにお近くのお店などに避難して嵐が過ぎ去るのを待ちましょう。
でも竜巻注意情報ってテレビなどで発表されるので、ほとんどが室内で確認する事になると思います。
では、室内で竜巻注意情報を確認したらどうすればいいのか。
室内にいて竜巻注意報が発表された時は、とりあえず以下の行動をとって下さい。
● 家の窓の雨戸を閉める。
● 出来れば、玄関ドアにカンヌキをかける。(突っ張り棒などで突っ張る)
● 家の一番低い、窓の無い部屋(出来れば地下室)に逃げる。
● 机の下や毛布を被り、頭を保護する。
風が強くなったり、雹(ひょう)が降ってくるなどしたら窓を開けるのも危険になります。
しかし、竜巻注意情報が出たとしても、竜巻が発生するとは限りません。
どの辺りにどの規模で発生して、どの方向に進行してくるのか。
そんな事が具体的にわかる訳でもありません。
ただ、竜巻が起きる可能性がありますよ。という注意喚起という程度の注意報なので、あまり重く受け止める必要もないと思います。
じゃあ意味がないのか?
そんな事はありません。
竜巻注意報が次々更新されたり、指定される場所が近付いて来たりしていると不安になりませんか?
私は不安になります。
以前、竜巻注意報が出ている地域が自分の住んでいる場所に近付いてきた時、ものすごい強風が我が家を襲いました。
怖かったです。
また、今年(2017年)に埼玉県上尾市のお祭りで突発的な強風が屋台を吹き飛ばし、怪我人が出た例もあります。
当時はあの地域で竜巻注意情報が発表されていました。
竜巻注意情報が発表された場合、竜巻の発生はあり得ない事ではないのです。
例えば竜巻が実際に発生し、直撃した場合。
よく海外の映像でみかける竜巻映像です。
こんな場面に出会ってしまったら、地下に逃げ込む以外はほぼ助かりません。
ですが、
- トイレにこもっていて助かった。(ドアをがっちり握りしめて下さい)
- バスタブの中に逃げて助かった。(もちろんきちんとフタを閉めて下さい)
と言う話は実際にあります。
竜巻注意報が発表されてから風が激しくなり恐怖を覚えた場合は、携帯・スマホを握りしめてトイレに駆け込むのもひとつのテだと思います。
その時のためにも、竜巻注意報が発表されたら外の様子に注意を配るようにしましょう。
この辺りはサイト内記事『竜巻の防災 発生の仕組みと時期 前兆は?屋外と屋内の避難対策とは』に記載しています。
竜巻が発生しやすい時期や場所はある?
竜巻は、条件さえそろえば一年中どこにでも発生します。
日本で竜巻が発生しやすい時期は9月~11月とされていましたが、近年は5~6月の初夏でも竜巻のような現象が起こり始めています。
今後、地球温暖化が進めばさらに竜巻のような突発的な強風の被害は増えてくるかもしれません。
竜巻が出やすい場所の条件は、海岸沿に開けた平地であることが多いです。
竜巻は、積乱雲の下で発生するので海上で発生する事が多いのですが、山などの障害物となるものが無い平らな地形では発生しても打ち消すものが無く、長時間に渡って発達してしまうため海岸沿に被害が多いのです。
都道府県で言うと、北海道、山形県、茨城県、千葉県、鹿児島県の辺りですが、茨城県、千葉県に隣接する埼玉県や栃木県も発生しています。
こうしてみると、関東平野が多いようですね。
それだけ広い平野だという事なのでしょう。
ですが、竜巻の予兆となるダウンバーストは海岸沿に限らず内陸でも起こります。
内陸では山など起伏に富んだ地形であるため成長しにくいだけで、実は日本では条件さえそろえばどこでも竜巻は発生してしまうのです。
最近は長野県などの内陸部でも竜巻注意情報は発表されています。
たとえ内陸部に住んでいても安心できませんので、竜巻情報には注意を払うようにして下さい。
竜巻注意情報のまとめ
竜巻注意情報の発表といっても、その発表頻度に対して大した事にならない方が多いです。
なのであまり気にし過ぎる必要はないでしょう。
しかし、万が一の事態というのはいつでもあり得る事です。
そして、その場の天候や災害などの状況を一番よく把握できるのは、その場にいるあなたです。
もしあなたがひどい強風に不安になったら、もしもに備えて水を確保しておくと良いと思います。
大袈裟かな?と思われるかもしれませんが、竜巻は発生すると進行が速いので、不安になったら大袈裟という事はありません。
災害は突然やってきますので、常日頃から防災グッズの準備だけは怠らないようにしておきましょう。
竜巻のメカニズムから前兆、避難方法なども書いています。
>>竜巻の防災 発生の仕組みと時期 前兆は?屋外と屋内の避難対策とは
ご参考下さい。
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